第21回の「あなたのプランB」、今回は、人材エージェントの株式会社UZUZの専務取締役:川畑 翔太郎さん(@kawabata_career)に書いていただきました。
UZUZの専務取締役と株式会社WWWの代表取締役社長も務めている川畑さんが「どのように考えて、働いているのか」、「プランBは何なのか」を読むことができる貴重な機会です!
川畑さんの仕事への考え方は多くの人が参考にすべき物ではないでしょうか
僕が提唱する「プランB」の大切さについてまだ記事を読んでいない人は、別の記事で説明していますのでこちらを参照ください。
プランBのすゝめプランBの形は人によって異なり、「転職」や「英語」などのスキル・資格でもあり得ます。
皆さんも川畑さんの言葉からたくさんのものを吸収してください。
目次
1. 川畑さんのキャリア
1986年生まれ。
鹿児島出身で高校卒業後、九州大学にて機械航空工学を専攻し、住宅設備メーカーINAX(現:LIXIL)に入社。
1年目から商品開発に携わるも、3年目に製造部門へ異動。
毎日ロボットと作業スピードを競い合う日々を送る。
高校の同級生・今村(UZUZ創業者)からの誘いと自身のキャリアチェンジのため、UZUZ立ち上げに参画。
創業以来、キャリアカウンセラーとして現場で就業サポートを行うだけでなく、新規事業運営や広報、YouTuber、ブランディングを担当。
9年間での就業サポート人数は累計2,000名以上。
10年目となる今期から主力事業の人材紹介事業部から抜け、子会社(WWW)社長、新規事業の立ち上げを行う。
具体的には、下記ラインナップとなる。
- IT学習支援サービス「ウズウズカレッジ」事業統括(UZUZ専務として)
- 有料キャリアコーチング事業「ニューキャリア」の立ち上げ(UZUZ専務として)
- 地方向け公共事業「まちの人事部」の立ち上げ(UZUZ専務として)
- WEBマーケティング支援事業(WWW代表取締役社長として)
2. 川畑さんにとってのプランB
プランA
私にとってのプランAはUZUZ創業から9年間、主力事業である「人材紹介事業におけるキャリアカウンセラー」でした。
プレーヤーとしてだけでなく、人材紹介事業におけるマネジメントも含まれます。
UZUZという会社は20代向けの人材紹介事業の売上が90%以上を占めているので、ずっと頭の大半を占めていたのが「キャリアカウンセラーとして、チームとしてどう売上を作るか?」でした。
プランB
私の場合、プランBが多すぎるかもしれません。
創業以来、役員3人の中で最も担当している業務の幅は広かったように感じます。
改めて箇条書きで書き出すと、こんなに色々やってたんだなと。
(これじゃ「逆に効率が悪いんじゃないの?」とすら思いますw)
- WEB制作(コーポレートサイト、集客用のオウンドメディア、集客用のLP等)
- WEBライティング(自分が記事を書くだけでなく、外部のフリーランス20名くらいを組織し「UZUZ編集部」事業を立ち上げ)
- 広報/PR
- 書籍出版(社会に出たいとウズウズしている君に贈る「就活ひきこもり」から脱出する本)
- メディアへの寄稿(東洋経済オンライン、現代ビジネス、ビジネスインサイダージャパン等)
- YouTuber(面接ノウハウ解説、業界/職種解説等)
- Twitter運用
- 採用(一次〜最終面接官)
- 新規事業の立ち上げ(学習支援事業「ウズウズカレッジ」、有料キャリアコーチング「ニューキャリア」等)
- 子会社社長(WWW)
数は多いですが、これらBプランに共通することとしては、「個人と会社にとって必要なこと」を「本業であるキャリアカウンセラーでの売上を損なわずに兼務」していたということです。
Aプランで会社として必要な売上(利益)を出しながら、人材紹介事業を伸ばすための周辺業務を兼務したり、会社として新しい収益の柱として新規事業を立ち上げることで、会社への貢献度だけでなく、自身の市場価値を上げていくことを考えていました。
プランBを考え始めたきっかけ
なぜ、これほど色々なことを兼務していたのかと言うと、それは自分の特性に起因するところが大きいと考えています。
私の特性は良い意味でも悪い意味でも「得意分野がない」ことです。
これは小さい頃からそうなのですが、スポーツにおいても苦手な種目はないですが、突出して得意な種目もない。
脚はどちらかと言うと早い方だけど、中の上くらい。
サッカーやバスケをやっていても、結構うまいけど、すごくうまいわけではない。
勉強でもすごく点数が高い教科があるというより、満遍なく良いスコアが取れるタイプでした。
なので、センター試験(5教科)は得意でしたが、二次試験(より専門性が求められる試験)では、そこまで高得点が取れないのです。
それは、仕事においても同様で、何か突出した強みがない分、何をやらしても要領よくこなすことができます。
仕事を一つに絞った方が集中できて圧倒的な成果を出す人がいますが、私の場合は逆で、複数の仕事を兼務していた方が、一つの分野の仕事を取ってもパフォーマンスが上がる傾向があります。
(もちろんリソースの上限はあるので、一斉に兼務しすぎるとどの仕事も成果が出なくなってしまいます)
そんな特性を持ち合わせていたこと、創業当初はやろうと思えばやれることがてんこ盛りだったこともあり、マルチタスクをこなす9年間を過ごしてきました。
プランBによって変わったもの
9年もやると、マルチタスクで仕事を進めるためのスキルや考え方、その根幹となるコミュニケーション能力やディレクション能力も高いレベルまで高めることができました。
一度に多くの仕事を進めるためには、自分のリソースだけではもちろん足りません。
そのため、周りのメンバーや顧客、外部パートナーをマネジメントしながら進めていかないと全然仕事が前に進みません。
そこで重要となるのは、相手と意思疎通をスムーズに取るための「コミュニケーション能力」、そしてプロジェクトを無駄なく推進するための「ディレクション能力」です。
これらのビジネスにおける汎用スキルを高めてきたこと、管理職として俯瞰して仕事を見ているのではなく、常に現場でプレーヤーとして仕事をしていたことで、新規事業を立ち上げる際に必要な能力が満遍なくついたと思っています。
それにより、10期目となった今期は子会社を含め、新規事業を複数立ち上げ、事業の新しい柱を作るという役目を担うことができています。
主力の人材紹介事業に加え、私が統括している学習支援事業が第二の柱としてある程度立ち上がってきたので、このまま事業収益を伸ばしつつ、第三の柱を10期目で形にしたいと思っています。
プランAにどんな影響があったか
私は、キャリアカウンセラーという仕事が「生涯の仕事」になると思っています。
これだけ時代が急速に変わり、常にキャリアの正解がない時代。
自分も含め、誰だって自分のキャリア、生き方に迷い、悩むと思っています。
そんな時に自分自身のキャリアだけでなく、身近な人、自分を頼ってキャリアサポートを求めている人の役に立つためにも、より知見を広めて、引き出しの多いキャリアカウンセラーを目指していきたいと考えています。
20代のキャリアサポートをしているだけでなく、30代、40代のキャリアサポートを経験した方がいい。
できる限り経験できる仕事にはチャレンジして、又聞きではなく実体験として、様々な仕事を語れた方がいい。
起業、社長業、ベンチャー企業の経営、マネジメント、フリーランスとして働くことはどんなことなのかも経験談として語れた方がいい。
そう思うと、自分の性分である「複数の仕事を並行して進める」というスタンスは、今後も継続していきたいと思っています。
3. プランBを考える上で影響があったもの・人
一つに集中せずに複数のことをやりながら、その相乗効果の高い配分を見極めていくというスタンスは小さい頃から我流で構築してきました。
なので、影響を受けたもの、人はこれといってないのですが、社会人になってから「この概念は自分のスタンスを補強してくれる、このスタンスで良いんだ」と思わせてくれたものはあります。
それは「江戸時代の”百姓”」という概念です。
江戸時代の「百姓」と言えば、「農民」というイメージだと思いますが、別の意味で「百の仕事ができる人」という意味もあります。
江戸時代はみんなで仕事を分け合いながら、自分で広範囲の仕事を兼務していました。
このスタイルは明治時代となって、仕事の規模が大きくなり、専業化するにつれなくなっていきました。
ただ、「個人の時代」と言われる現代において、最低限自分で自分のことができることは重要ですし、新しい事業を始める際も自分が広範囲に理解していないとディレクションもできないと思っています。
つまり、この江戸時代の「百姓」という概念は回り回って「かなり現代的」だと言えます。
4. 川畑さんがこれから持っておきたいプランB
ということで、今後私が持っておきたいプランBは「事業を自分で作り、運営できる百姓」です。
経営だけをやる「経営者」ではなく、マネジメントだけやる「マネージャー」でもなく、担当業務をやるだけの「プレーヤー」ではありません。
ビジネスとして「事業性(収益が出て持続性がある)」と「社会性(世の中のためになる)」が両立する事業を考え、立ち上げるためのメンバー採用、ディレクション、そして必要な仕事があれば、自らプレーヤーとして担当する。
そんな人材になれたら、きっと自分の特性も生きるし、仕事をしていて楽しいと思うんです。
(もちろんスキルも付きますし、ちゃんと稼げもするはずw)
5. まとめ
令和時代に江戸時代の百姓の概念を持ち込む、川畑さんのプランBはいかがでしたでしょうか。
川畑さんとは何度かTwitterで絡ませていただき、「あなたのプランB」についてもオファーを即決いただき今回の記事の公開に至りました(即決、ありがとうございます!!)
5足のわらじをはきながらも、「得意分野がない」と悩まれていたのは意外でしたが、同じような悩みを持つ会社員の方は実は非常に多いかと思います。
「何か突出した強みがない分、何をやらしても要領よくこなす」
このこと自体が強みであることに気付かれ、大企業のいわゆる数年ごとのローテーションによる“ジェネラリスト”という考え方ではなく、「事業を自分で作り、運営できる百姓」というあくまで、自分で主体的に複数の仕事を同時並行的に選んでいく姿はまさに令和の会社員が求められる必須スキルになってくるはずです。
自分には得意分野がない…と悩まれる人は、まずは川畑さんのように「経験できる仕事にはチャレンジして、又聞きではなく実体験を積み上げる」ということを意識していくと良いかもしれません。
伝聞ではなく、実体験を積み上げることで“自分でできる範囲”が増えていきますし、その過程で川畑さんにとっての「キャリアカウンセラー」のような生涯をかけてやってみたいものが見つかるはず。
もし見つからない場合は、川畑さんが新しく立ち上げたキャリアコーチングサービスを利用してみてはいかがでしょう。きっと生涯カウンセラーの名に懸けて、キャリアプランをいっしょに考えてくれるはずです!笑
なぜ、「キャリアコーチング」をやろうと思ったのか?(ニューキャリア)|川畑翔太郎|UZUZ(ウズウズ)専務|note
それでは、川畑さん、改めて今回ご寄稿いただき感謝申し上げます。
今後共どうぞ宜しくお願い致します。
6. この記事を書いた人
川畑 翔太郎
Twitterアカウント(@kawabata_career)
note: 私の履歴書
株式会社UZUZ の専務取締役を務め、株式会社WWW 代表取締役社長も兼ねる。
UZUZの創業以来、キャリアカウンセラーとして現場で就業サポートを行うだけでなく、新規事業運営や広報、YouTuber、ブランディングを担当。
9年間での就業サポート人数は累計2,000名以上。
10年目となる今期から主力事業の人材紹介事業部から抜け、子会社(WWW)社長、新規事業の立ち上げを行う。
7. あなたのプランB
この記事を読んでわかるように、成功している人の多くはプランBを常に考えて行動しています。
強力なプランBがあることでプランAはより輝きます。
副業(プランB)という副収入があるから本業(プランA)の選び方が変わる、転職の選択肢があるから本業でも挑戦できる、英語を勉強すれば仕事、生活の幅が広がる。
自分に最適なプランBを考えて、人生をより豊かにする生き方を見つけましょう。
「プランBのメリットとは何か?」「どうやってプランBを考えて良いかわからない」という人は、まず僕が説くプランBを読んでみてください。
プランBのすゝめ
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